地域の日常と共にある店づくり

高島平駅東口を出てすぐ、駅前で一番目につきやすい場所にある高島平店は、店内での飲食だけでなく、テイクアウトができるというのが大きな特徴です。
近くに団地などの集合住宅が多いことから地域住民に非常に愛されており、子どもからお年寄りの方まで幅広いお客様に利用されています。

高島平店はバディの評価が非常に高いことが大きな強みです。もともと魅力的な人材を採用したということはもちろんのことですが、そうしたバディたち1人ひとりの魅力を伸ばしていけるように意識したことで、結果的に評価があがっていったのだと思います。

また、テイクアウトがあることも他の店舗との大きな違いで、オープン前の仕込み前の時間が非常に重要です。どれだけお店をきれいに整えて営業開始できるかが1つのポイントでもあるのですが、仕込み担当のバディはわたし以上に丁寧に清掃してくれるため、いつもきれいな店内を保てています。
率先して仕事に取り組んでくれるバディたちがいることは高島平店の大きな強みであり、さらにいえば誇りでもあります。

テイクアウトのこだわりはとにかく見た目です。当たり前かもしれませんが、お客様に「おいしそう！食べたい！」と思ってもらえるような見た目は常に意識しています。
たとえば、ネギを焦がさないように1本1本丁寧に串を焼いたり、並べるときもお客様の目に留まるような配置にすることはバディにも必ず共有していることです。

また、テイクアウトでは在庫を保つこともかなり意識しています。外で3〜4人並んでいる時に、「もうなくなっちゃいそうだからいいや」と諦められてしまうことがないように欠かさず補充をすることで、お客様にも安心して購入できるという声をいただいています。万が一店頭に料理がなくても口頭で案内できるものがあれば、すぐにお伝えするというのはバディにも徹底してもらっている部分です。

テイクアウトで特に人気なのはレバーフライと醤油から揚げで、子どもからお年寄りの方まで幅広い方にご購入いただいています。また、「今日は辛い唐揚げないの？」というお客様がいたので、「どの曜日によく来るんですか？」と聞いて、その曜日にはできるだけ準備しておくなど、お客様一人ひとりの声も大切に営業をしています。
こうした些細な部分が地域に愛されている1つの要因だと思うのでこれからも続けていきたいです。

営業において特に意識しているのはお客様への気遣いと予測です。お客様がメニューを見ている時にはこちらから声を掛けにいったり、お酒を飲み終えた時に「おかわりはありますか？」と聞いてあげたりと、常にお客様の様子をみて動くことを第一に考えています。

高島平店は注文の際の呼び出しベルがないことに加えて、テイクアウトで外にいるお客様にも注意を払わなければいけないので大変な部分は多いです。実際に最初はわたしもテイクアウトのお客様と店内のお客様の対応に追われて苦戦していました。どちらかに偏らないように視野を広く持ち、お客様への気遣いと予測を再認識したことで徐々に対応がスピーディになっていきました。

そうした動きをまずは率先して行ったことで、バディたちの接客も自然とよくなっていったんです。注文時に声を掛けづらいといった経験をした方もいるかと思いますが、今では全員がこちらからお声掛けするように変わっていきました。他にも、カウンターのお客様に対して自然と後ろに回り込んで声掛けしていたり、外で入ろうか迷っているお客様に気づくスピードが格段に早くなったりと、バディたちもかなり視野が広くなったなと実感しています。

新しく入ったバディも先輩のこうした動きを見ながら学んでいけるので、本当にいい環境になっていると思っています。先日もテイクアウトでご高齢のお客様がいらっしゃいましたが、品物をお渡しした後、荷物がいっぱいそうだったのを見て、自然とお店の外へ出てレシートをお渡ししていました。自然と気遣いが体にしみついてくれたことは、わたし個人としても本当に嬉しいです。

高島平店は地域に密着していることから常連のお客様も多いため、顔や名前を覚えてくださる機会も他の店舗より多いと思います。そうやってファンがついてくれたり、お店の常連に新たになってくれたと感じることは間違いなくこの仕事のやりがいです。

また、成長した姿を見せることでお客様に褒めてもらえるのはバディにとっても嬉しいことだと思いますが、そうした姿を見るのは同時にわたしとしても非常に嬉しいことです。常連のお客様が多く、こうした小さな成功体験が得やすい環境というのも、高島平店のバディが評価されている理由の1つだと思います。

飲食業界全体の発展のためにも足を止めず、行動し続けることが本当に大事だと感じています。コロナ禍では駅前の人通りも減ってしまい、飲み屋を探して歩き回っている人が少なく正直寂しい思いもしました。また、値上げによって常連のお客様が減ってしまうことも懸念していましたが、テイクアウトは以前と変わらない人気ぶりで、本当に嬉しい限りです。

地域に愛されてここまでやってこれたというのも事実ですが、新規のお客様のためにも前に進み続け、お客様の日常の中に自然と溶け込むようなお店であり続けたいです。たのもしいバディたちと一緒になって何かしら動いて日々前進していきたいですね。