Columnコラム
2024.07.27
大都市にはできない歩み
東京都昭島市、青梅線が通る昭島駅から徒歩1分のところにお店を構える、かぶら屋昭島店。
親しみ溢れる温かい雰囲気に加え、料理のおいしさでもお客様から一目置かれ、多くの地元のお客様に愛されながら営業を続けている。
そんな昭島店を約6年前から指揮する池谷さんが感じる、お店の特徴やかぶら屋の魅力とは何か。長い飲食業界での経験があるからこその考え方や想いをご紹介。
地域コミュニティとともに
昭島店は地元の方々との交流が多い地域密着型の店舗です。年齢層としては40〜50代くらいのお客様が一番多く、明るく賑やかなかぶら屋の特徴を再現できているお店だと感じています。
私自身も飲みにいくのが非常に好きで、地域のお店に顔をよく出しているため、他の飲食店のオーナーさんやそこの常連さんと仲良くなることがあります。そうした繋がりをきっかけにかぶら屋を知って来てくださるお客様も多いです。
この関係性が作れているのは大きな街ではできない強みだと思っており、地域コミュニティに愛される人間、お店であり続けることがこの地で長く続けていくには大切だと考えています。
また、来てくださるお客様からよく褒めていただけるのが、料理のおいしさです。
お店として絶対に妥協しないと決めている部分でもあり、冷凍物は基本使わず、手間は多少かかりますが、毎日新鮮な状態のお肉を仕込んでお客様へ提供しています。
個性と要望を見極める
バディの人たちはとても個性豊かで、コミュニケーション能力に長けている人もいれば、スピード感を持って業務をこなすことが得意な人もいます。
そのため、横一列の評価軸で判断しないことがマネジメントをする上では非常に大切です。一人ひとりの良さを引き出し、仕事で活かしてもらえるようなサポートをいつも心がけています。
これはお客様に対しても例外ではありません。常連様が多い店舗とはいえ、店員とおしゃべりをしたいというお客様もいれば、ゆっくり一人で食事がしたいお客様もいらっしゃいます。
そうしたお客様の要望を汲み取ることが接客において一番重要だと考えており、視野を広く持ち、適切な距離感を保って接客を行っています。
オーナーとして
飲食店を長く経験した立場として私が感じているのは、オーナーとして自分でお店を持つことは想像以上に大変だということです。
かぶら屋には独立を支援する仕組みが整っていますが、いざ独立するとなっても、お店の立地やタイミングの問題など、条件面がなかなか噛み合わずに、能力があってもチャンスに恵まれない人を見てきました。
そして、実際にオーナーとなってからは、当然ですが利益を出していかなければいけません。必要な時間に人件費を確保するため、仕込みは決められた時間までに終わらせるようにしなければいけませんし、お客様が少ないであろう時間は多少切り詰めてシフトを組んでいかなければいけません。
他にも乗り越えるべき課題は山ほどありますが、そうした前提を全て加味しても、オーナーになる魅力がかぶら屋にはあると感じています。お客様からの感謝の言葉、忙しい日を乗り切った達成感、バディの成長など、さまざまな要因はありますが、私がここまでの過程を一言で振り返るなら「本当に楽しかった」と答えます。
お店の雰囲気、料理のおいしさなどお客様目線で考えても魅力的なブランドだと思っていて、老後はかぶら屋が近くにある場所に住みたいと思っているほどです。
労働時間の問題など、まだまだ課題が多いのも事実ですが、チャンスに恵まれなかった人もみてきたからこそ、誇りと責任を持ってこれからも楽しく仕事をしていきたいです。
継続と継承
今後に対して思っていることは1つ、もっと多くの人にかぶら屋というブランドを知ってもらいたいということです。そのためにも昭島店を長く続けていきたいと考えています。
また、私は別の飲食店をはじめ、かぶら屋に来てから約10店舗の直営店での経験を経てオーナーとなりました。この飲食業界での長い経験を伝えていくことは私の大きな役目だと感じています。
もっと多くの人にブランドを知ってもらうには、かぶら屋の店舗数ももっと増やしていく必要があり、そのためには未来の店長やオーナーを育成していく必要があります。そこで私の経験が少しでも活きるのであれば、そうした人材育成の場面でも関わっていきたいです。
地域とともに昭島店を盛り上げつつ、私にできることから直実に前に進んでいこうと思います。