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Columnコラム

逆境という舞台に咲いた笑顔

ふらっと立ち寄れるかぶら屋の手軽さを残したまま、定食スタイルへと生まれ変わった「大衆食堂かぶら屋」。昼間はサラリーマン、夜は家族連れなど幅広い年代で賑わい、多くのお客様に愛されながら日々営業を続ける。

そんな大衆食堂かぶら屋は、オープン時はコロナの自粛明けで人が集まらず、スタイルの違いもありなかなか定着できずにいた。そんな過酷なスタートでも現在まで笑顔でやり続けた理由とは何か。定食スタイルならではの想いや、サービスへのこだわりを店長の宮澤さんに尋ねた。

幕開けから続いた黒星

アフターコロナに向けた新業態として誕生した食堂スタイルのかぶら屋ですが、緊急事態宣言が終わっても世間の多くの人はまだ外食への抵抗がありました。それに加えて、従来の居酒屋スタイルのかぶら屋が多く立ち並ぶ池袋で、今までと違う定食というスタイルはすぐには受け入れられませんでした。

また、サラリーマンの多くはリモートで仕事をしている状況だったこともあり、理想のスタートを切れたかと言われるとそうではなかったです。

お店としても定食スタイルというはじめての試みだったので、オープン後もキッチンとホールの連携など、オペレーションの部分で問題が発覚したこともありました。しかし、そうした問題が起きた時にスタッフ全員でどうするべきか前向きに話し合いができたことは、自分たちの大きな強みだと感じています。

世間的に徐々に規制も緩和され、お酒が提供できるようになり、サラリーマンの方も会社で働くようになったことで、少しずつ認知され浸透していきました。

本質を捉えた教育スタイル

楽しい雰囲気というのがこのお店の特徴で、特に常連できてくれるお客様にはこちらからコミュニケーションをとっています。締めるところは締めつつも、自分から笑いを取りにいくような瞬間を作って自分自身も楽しむことを忘れないようにしています。

また、教育において意識していることは自分の頭で理解してもらうということです。無理にこちらから詰め込むようなことは決してせずに、寄り添う形でそれぞれのペースを大事にしています。

例えば、メニューを見ているお客様にはできる限りこちらから声を掛けるようにアドバイスすることがありますが、それだけを伝えるだけでなく、その本質である「なぜ行うのか」の部分までしっかり伝えるようにしています。

「言われたからやる」ではなく自分の頭で解釈し、理解した上で行動してもらうという点を意識してからは、自然体でお客様とコミュニケーションを取れていると感じることが増え、楽しい雰囲気作りにも繋がっていると感じています。

サービスへのこだわり

定食スタイルということもあり、昼間はサラリーマンのお客様が非常に多いです。サラリーマンの多くは休みの時間が限られていると思うので、そうした方のためにも注文後なるべく早く料理を提供できるように、ある程度お客様の動きを予測しながら提供のスピードを意識しています。

一方で夕方以降の時間はサラリーマンの方以外のお客様も多く、中には家族連れで来店されるお客様もいます。お酒を飲みながら、長く滞在するお客様もいるので、スピードというよりはできたて、揚げたての一番おいしい状態で提供することを強く意識しています。

また、夜は定食以外にもやきとりやおでん、モツ煮などの一品物の提供もしており、居酒屋のようなご利用方法をされるお客様もいらっしゃいます。

特に、家族連れで来店されてるお客様は家族で料理を楽しみつつ、大人はちょっとお酒を嗜む。こんな使い方をされる方も多く、使い勝手がいいという感想もよくいただいています。

積み上げていくこと

かなり地道な道のりではありましたが、着実に積み重ねてきた結果、安定して売上をあげられるようになってきたと感じています。しかし、ここで満足することなく、さらに売上を伸ばすことが次の目標です。

ただ、何か大きく変えるということは考えていません。これまで積み上げたものをしっかりとこれからも継続していく。これだけだと思っています。

他愛もないお客様との雑談には大きな意味をもたないかもしれません。しかし、そこからお客様との壁がなくなり、気づけば常連さんになってくれて、2人3人と増えていけば、お店が賑わい、売上や認知度も自然と上がっていくと思います。

こうして食堂というスタイルのかぶら屋をもっともっと浸透させ、より多くの人に食事を通して笑顔を届けられるよう、日々の営業に取り組んでいきます。

大衆食堂 かぶら屋

大衆食堂 かぶら屋

住所
東京都豊島区東池袋1-31-8 星ビル1階
営業時間
平日11:00~15:00/16:30~22:30 土日祝12:00~22:30
アクセス
池袋駅 徒歩7分