Columnコラム
2023.05.02
“さっと食べる一杯”に毎日を積み重ねる
秋葉原駅を出て徒歩1分、多くの人が行き交う駅前という便利な立地にあるのが「福の軒」秋葉原店です。近くには大型の商業施設もあることから帰り際にふらっと立ち寄るお客様も多く、最近では外国人のご利用客も増えてきています。
「ちょいと立ち寄り、さっと一杯」という屋台文化を現代に受け継ぐ店舗は、ファーストフード的な利便性だけでなく、どこか温かさを感じる雰囲気が特長のお店です。
「安くて、早くて、うまい」お店を実現するために
福の軒ではラーメンを一杯580円〜という低価格で販売しており、「安くて、早くて、うまい」そんなお店を実現するため日々奮闘しています。
料理を提供する際に秋葉原店で意識していることは、「早さ」にこだわりすぎないということです。福の軒のラーメンに使用している麺は細麺のため、急がずとも1分程度で茹で上がります。また、載せるトッピングも基本的に時間のかかるものはないため、提供までのスピードは自ずと早いのです。そのため、必要以上に早さにこだわりすぎると、他が疎かになってしまう可能性があると感じました。
もちろん早さの追求も大切かもしれませんが、ある程度のスピードは確保できているので、店長としてそれ以外の部分に気を配ることを意識しています。例えば、少しでもアツアツのおいしい状態で食べてもらえるように、あらかじめどんぶりは温めています。小さいことかもしれませんが、こうした積み重ねがお客様からの「おいしい」に繋がっていると思うので、引き続き注力していきたいです。
「おいしい」を追求する
ラーメン作りにおいて、特にスープは鮮度が落ちてしまうとすぐ味が劣化していってしまうので、最新の注意を払って品質管理を行っています。コロナ禍ではお客様が思うように入らず食材をロスしてしまうこともありましたが、それでも品質の部分は決して妥協せず現在までやり続けています。もちろんどのラーメン屋でもスープに対してのこだわりを持っていると思いますが、回転数の早い秋葉原店では、常に鍋に火をかけているので、より敏感に気にかけておかなければいけません。
また、トッピングでいうと鳥からには特にこだわりを持っています。コンビニやスーパーなどで購入する唐揚げは、衣がしなっとしていることが多いため、サクサクの唐揚げを楽しみにしていた人には少し残念に感じることもあるかと思います。
自分もそんな経験をしたことがあったので、お客様に揚げたてのサクッとした食感まで楽しんでもらいたいという想いで1つひとつ丁寧に揚げていっています。こうしたこだわりを持った結果、鳥からはトッピングの中で一番の売れ筋商品にまでなっています。
こうした「おいしい」を追求するためのこだわりは、より良いお店にするため、より多くのお客様に喜んでもらうためにも模索し続けていきたいです。
自分が作ったものをおいしいと言ってもらえる幸せ
この仕事をしていると時々お客様から嬉しい反応をいただけることがあります。自分たちがおいしいと思って作っているものが、実際にお客様からもおいしいと言っていただけた時はとても嬉しいですし、この仕事のやりがいだなと強く感じます。
実際に声には出ていなくてもカウンター席でお客様との距離が近いので、表情でそうした様子が見られたりもします。長時間接客することがなくても、そうした一言や1つの表情で喜びを感じられるのが福の軒で働いていて幸せだと感じる瞬間です。
自らの経験を伝える
マニュアルにしたがって機械的に教えるのではなく、挨拶から細かい接客での言葉遣いまで自分がこれまでfoodex groupで得た経験をそのまま教えていっています。
リアルな体験談の方が心に刺さりやすいことに加え、それぞれがイメージしやすいので身につくスピードも早いと感じています。
しかし、今この店舗では人材不足が課題となっています。「人」がいなければ提供前の準備に時間を充てられず、提供スピードが遅くなってしまうので、「早い」の部分が実現できません。それどころか料理の質も均一に保てず、「うまい」の部分も担保できなくなってしまいます。こうした発信をきっかけに少しでも想いに共感できる力強い仲間が集まればいいなとも考えています。
より多くの人に愛される場所を目指して
いつまでに次の店舗を出す、売上いくらを達成するという明確な目標ではありませんが、「福の軒」という店がより多くの人に認知され、より多くの人に愛される場所になったらいいなと考えています。
コロナの時は行政の要請に従うままで、アルコールも提供できず、そもそも営業自体も思うようにできず、お客様への申し訳なさと不甲斐なさしかありませんでした。
そんな状態から今まで営業を続けられたのはお客様やスタッフ含め、多くの人に支えられたからだと思います。
一杯のラーメンから始まり、人が繋いで作り上げたこのブランドの想いを忘れることなく、
ひとりでも多くのお客様を笑顔にするため、秋葉原で一番満足して帰れるお店を目指して努力を続けていきたいです。