Columnコラム
2025.06.27
福島で繋ぐ味と想い
店舗、工場——それぞれの現場をつなぎ、福島でブランドのラーメンづくりを支えてきた人がいる。福島事業部を長年支え続けてきた、武藤さんだ。
20年以上にわたって福島に根を下ろし、工場の立ち上げや製麺、店舗営業まで一手に担ってきた。その背景には、人への感謝と、地域への想い、そして「次にきちんとバトンを渡したい」という強い責任感があった。
今回は、そんな武蔵さんの日々の業務と、その根底にある想いについて話を伺った。
武藤 真奈美
福島事業部の責任者として、福島工場、日和田製麺所、屯ちん福島店、事務所を行き来しながら、製造・品質管理・現場運営・人材育成まで幅広く対応。
地元福島で20年以上にわたり店舗と工場の両方を支え、「地域で愛される味を、次の世代に確実に引き継ぐこと」を使命に、日々現場に立ち続けている。
—–ご自身の業務や役割について教えてください。

午前中は工場で麺の製造や仕込み、昼からは店舗の営業管理や事務所での事務作業など、さまざまな現場に顔を出しながら、福島にある「日和田製麺所」と「屯ちん」のラーメン事業全体を統括する役割を務めています。
多岐にわたる業務関わっていますが、どの場面でも「より良い一杯をお客様に届けたい」という想いを常に持ちながら仕事に取り組んでいます。
—–仕事の中でで特に大切にしていることは何ですか?
「人とのつながり」と「手間を惜しまないこと」ですね。
製麺もスープも、同じように見えて日々違いがあります。一人ひとりの経験と感覚だけでは常に最適解を出し続けることは難しいので、チームで取り組んでいくことが非常に大切です。
また、営業中の店舗との連携も不可欠です。現場で気づいた味のズレはその場で調整し、次の日には改善策を製造に落とし込む。このスピード感は、自社で工場を持つからこそできる強みだと感じています。
—–この仕事のやりがいはどんなところにありますか?
地元福島で、長く愛されるお店を守り続けていけることですね。
20年以上続けてこれたのも、支えてくれる仲間やお客様がいてこそ。「次の世代にバトンを渡すために、今自分ができることは何か」を、常に考えながら動いています。
日々の営業がうまくいったときや、スタッフの成長を感じたとき、そして何より、お客様が笑顔で食べてくれている姿を見ると、やっていて良かったなと思います。
—–これまでの経験で一番印象的な出来事を教えてください。
日和田製麺所の立ち上げは今でも強く印象に残っています。
今でも継ぎ足し使われているチャーシューのタレを東京から福島まで1人で運んだこと。オープン直後はなかなかお客様が来なくて不安だったこと。少しづつ口コミで広まっていき、気がつけば1時間あまりでスープが切れてしまうほど大盛況になっていったこと。
紆余曲折ありましたが、どれも今でも色褪せることなく心に残っています。
—–今後の目標や叶えたいことはありますか。

福島事業部としては、これまで積み上げてきた技術や経験を、次の世代に引き継ぐことが大きな目標です。
私自身をはじめ、長年現場に立ってきたメンバーが多くいますので、その知識や想いを後輩たちに伝えながら、組織としてさらに成長していきたいと考えています。
2025年のスローガンは、「組織であるからこその喜びを求め続ける」。
苦しい時も仲間と力を合わせ、支え合いながら乗り越えていく。そしてその先にある、お客様の笑顔やスタッフの成長を、みんなで分かち合える環境をこれからも大切にしていきたいです。これからも福島の地で、感謝の気持ちを忘れず、一杯一杯に想いを込めて、ラーメンを作り続けていきます。