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Columnコラム

2025.01.31

人と人をつなぐ空間

東京都千代田区と文京区にまたがり、周辺には複数の大学や歴史的建造物も多く立ち並ぶ御茶ノ水駅。この地で10年以上多くのお客様に愛されながら営業を続けてきたのが、かぶら屋御茶ノ水店である。

ここには単なる飲食店ではない、人と人とをつなぐ居場所として、常連客や新規のお客様が一緒に笑顔で集う温かい空間が広がる。

店長としてお店を指揮する東江さんは、全く異なる飲食業界に飛び込み独立を果たした。その背景には、どんな想いと覚悟があったのか。そして、どのようにしてお店づくりを進めていったのか。

御茶ノ水店の魅力

御茶ノ水店外観

御茶ノ水店は、サラリーマンの方を中心に幅広い層のお客様に愛されるお店です。居酒屋ならではの賑やかさを保ちながら、秩序ある楽しい雰囲気づくりを大事にしています。

また、常にお客様視点で物事を考え、基本に忠実にやり遂げることがお店の共通認識としてあります。例えば、焼き物や揚げ物1つをとっても、効率だけを求めるのではなく、それがお客様の口に入ることを必ず意識して仕上げています。

回転率が比較的高いこともあり、積極的にお客様とのコミュニケーションをとるような店舗ではないですが、一言二言の会話でも最大限の接客を行い、「また来たい」そんな気持ちを感じていただけるようなお店を目指して10年以上この地で続けてきました。

飲食業界への転職と覚悟の瞬間

IT業界でサラリーマンとして働いていた頃、どこか満たされない違和感を抱えていました。安定しているはずの生活に疑問を感じる中、偶然目にしたテレビやブログがきっかけで、飲食業界への興味が芽生えます。

そんな中で出会ったのが「かぶら屋」のインタビュー記事でした。そこに書かれていた真っ直ぐな想いに心を動かされ、実際に店舗を訪れると、店員さんが生き生きと仕事をしている姿に胸を打たれたのを今でも鮮明に覚えています。

実際に働いてみると今ほど教育システムは整っておらず、手探りな部分が多かった上に年収は半分ほどにまで落ち込むなど、どん底からとも言えるスタートでした。

こうした状況が自分に火をつけたのか、休みを返上の覚悟で先輩に教わりにいったり、現場での経験を積んでいったりと血の滲むような努力を続けました。

その努力が実を結び、2011年に御茶ノ水店を任されることに。そして、2013年には資金面の問題もクリアし、完全独立を果たしました。日々お客様との何気ない会話の中に、この仕事の喜びややりがいを見出せる今。飲食業界への挑戦が自分自身の新たな人生を切り開いてくれたと確信しています。

進化する「かぶら屋」の取り組み

御茶ノ水店バディ

この10年間で、かぶら屋では多くの進化や変化がありました。中でも教育システムの整備や、直近のモバイルオーダー導入は大きな変革です。

お客様との接点を大切にするブランドとして、システム導入には疑問の声もありました。しかし、御茶ノ水店ではむしろ接客の質が向上し、空いたお皿を素早く片付けるなど、他の場面でプラスの効果が現れています。

特に2フロアの御茶ノ水店では、もともと全体を見るのが難しいという課題がありましたが、少し余裕ができたことで結果としてお客様への細やかな気配りが可能になったのです。

お客様視点で何ができるのか。このことを常に考えながら、時代の変化や技術の進歩にも柔軟に対応してお客様へ還元できるよう努めていきます。

コロナ禍を乗り越えて

御茶ノ水店外観白黒

順調に歩みを進め、売上を拡大していた中で訪れたのがコロナ禍でした。サラリーマンをメインターゲットとする御茶ノ水店は、その影響が非常に大きく、再開後もすぐに元通りとはいかなかったです。

しかし、このタイミングで非常に大切なことに気づかせてもらいました。徐々に客足が戻り、昔のようにお客様が楽しく飲食をする姿を見て、「こうした場所の存在は必要だ」と再認識できたのです。

かぶら屋はただ飲食をする場所ではなく、人と人が触れ合う空間を提供する場です。この理想を追い求め、より多くのお客様に笑顔を届けるため、長く愛されるお店づくりをこれからも追い求めていきます。

御茶ノ水店
  

かぶら屋 御茶ノ水店

住所
東京都千代田区神田駿河台2-10-5
営業時間
営業時間:[平日・土]16:00~23:00[日・祝]15:00〜22:00
電話番号
03-3259-1230